はじめに

日本人類学会 骨考古学分科会は、骨考古学に関する研究を振興し、幅広い研究者間の情報交換を目的として活動しています。
古人骨を対象とした研究のみならず、動物骨や人骨にまつわる考古学も対象とした幅広い分科会です。
日本人類学会の会員ではない方の入会も可能ですので、皆様のご参加をお待ちしております。

骨考古学とは、形質人類学の方法で考古学の遺跡から出土した古人骨を丹念に調べることによって、そこから先史古代人の生業、社会、文化、習慣など生活のスタイル全般に関わる情報を解読していこうとするアプローチである。つまり、その目的は考古学本来のそれと何ら変わらない。   

しかし、人工の遺物や遺構など先史古代人の製作物ではなく、それを製作した当事者自身の遺骸である古人骨を通して、形質人類学の最新の知見を傾けて、彼らの人物像なり生活史なりを解明していこうとするところに、その特色がある。

片山一道 (1990)

関連する研究領域

  • 生活習慣や加齢による骨形態の変形
  • 過去の人類集団における成長
  • 古病理・疫学・古栄養学
  • 虫歯や咬耗などの歯の形態
  • 古人骨の組織学
  • 古人口の動態
  • 動物の利用・解体
  • 骨の化学分析(食性、毒物)
  • 葬制・墓制の考古学
  • 抜歯などの人為的な変形
  • タフォノミー
    etc.

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